本当に胸がなくてとても恥をかいた話(実話です)

“今ほどピンクリボン運動などなかった15年以上前の話になります。もともとやせ型ではありましたがそれほど胸が小さい事を気にしたことはありませんでした。まだ子どもはいなかったですが結婚もしていましたし、こんなもんかなと思っていました。

ある時テレビで乳がんのしこりは骨のように固くあまり動かないので自己検診が大切ですと放送していました。私は今まで乳がん検診など考えたこともなかったのですが自己検診ができるならと思い、ちょっと横になって脇の下から胸のあたりまで触診をしてみました。

すると、胸の真ん中あたりに難く動かない塊のようなしこりがあるのに気が付きました。あれ?こんなの前からあったっけ?とやや疑心暗鬼にとらわれもう一度確認しましたがやはりゴリゴリとしたしこりがありました。ちょっと不安になりましたが我が家が乳がんの家系ではないし大丈夫だろうと思っていました。

1週間後やはり同じところを触るとゴリゴリした固いしこりの様なものがあり、これは本当にあやしいものかもしれないと思い、かなり焦りました。

確か土曜日の午後だったと思います。慌てて主人に相談し、救急の病院(その時はまだ乳腺外来の様なものはなく産婦人科のの救急でした)電話をかけて相談し、主人の車でビクビクしながら受診したのを覚えています。

まだこれから子どもも欲しいし、いきなり入院やオペなんてことになったらどうしようと思ってかなり動揺していました。

来院後、しばらくして乳がんの専門の医師がいらっしゃり個室で色々な予診票に書き込み生理の状態なども聞かれました。

ようやく触診になり横になって先生に

「先生個々の部分なんです。このゴリゴリがずっと続いているのです。テレビでも言っていましたが、硬くて殆ど移動がないんですよ。がんじゃないかと思って慌てて受診しました。すぐに入院の覚悟はできています。宜しくお願いします」

先生は無言「…」しばらく無言で脇の下から胸の腕、頸部、リンパ腺などをよく見てくださいました。その当時はエコー検査をしていたのでマンモグラフィーは取らなかったと思います。

エコーの映像が上がってきてからも先生は無言。

私はそんなに大きながんなんだと思って涙が出そうでした。

先生がもう一度「どこの部分でしょうか?」と聞かれたので「ここです。胸のちょっと内側です」と私。

「…。あの。ちょっと言いにくいのですが、これは骨ですよね?」「えっ!!」と私。

「お痩せになってらっしゃるのとはと胸気味なのでそう感じると思いますがこれは間違いなく骨ですね」

もう、ぼーぜんでした。周りの看護師さんが笑いをこらえている姿は今でも忘れられません。勿論主人も。

それから15年

私はしっかり子どもを産みました。

でも、欠かさずエコーとマンモグラフィ検査は毎年受けています。

今となっては笑い話ですが、がりがりだとそういう体験もあります。”
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